鉄道と旅 1970s
呉線(2) −日本半周撮り鉄の旅/1970年3月21日 [呉線]
 広駅で音戸2号を見送ったあと,SLの引く921列車で,小屋浦へ移動しました.この921列車も撮影したかったのですが,これしか移動手段がないという「贅沢な」移動です.小屋浦は,呉線では有名な撮影地です.600番台の旅客列車や急行安芸などは,広駅より東の方も走っていますが,朝夕にたくさんSL列車が走る広−海田市間では,海辺を走る小屋浦が撮影しやすい場所でした.広6:13発,小屋浦到着6:51でした.

▲小屋浦まで乗ってきた921列車を引くD51.小屋浦駅 / 923列車,D51.小屋浦.向かい側の島は江田島.
▲小屋浦の集落を出る.D51牽引の923列車.
 まずは921列車のすぐあとに来る923列車を捉えるのですが,その間わずか10分程度.上の写真の撮影位置から見て,撮影ポイントまでかなり急いだはずです.実はあまり覚えていないのです......まあ,921列車が行ってから,923レ,925レ,927レと1時間足らずの間に次々と列車が通りすぎていくので,もう大忙しだったと思います(人ごとみたいに言ってますね).

▲925列車,C62 17.小屋浦.
 朝の下り列車は,正面から撮ると,東から昇る太陽を背にしてすべて逆光になります.でも,白い蒸気が光り輝くので,うまく露出をコントロールできると,それなりにきれいな写真になります.上の写真は結構気に入っている写真の一つです.

▲925列車,C62 17.小屋浦.カラーで同時に撮影した.
 さて,次々に来る列車を撮るためには,感動に浸っている時間はありません.次は927列車です.同じ位置で撮影してもつまらないですから,すぐにまた移動します.

▲927列車,C62 23.小屋浦−坂.
 下の写真を見ていると,C62のボイラーはとても太く大きいことがよく分かります.これ以上太くできないという限界まで大きくして,馬力を出そうとしているんでしょうね.この撮影場所は線路に近すぎて,もう一ついい場所ではありませんでした.まあ,次の列車まで10分少々の連続ですから,そう簡単にいい場所ばかりには当たりませんね.

▲左:927列車,C62 23.小屋浦−坂 / 右:621列車,C59 164.小屋浦−坂.
 広発広島行きの集団が通り過ぎたら,糸崎からの621列車の番です.今度はC59が引いていました.先ほどの場所よりは少し線路から離れていて,ゆとりを持って撮影できました.横の道路を走っているオート三輪が時代を感じさせます.すぐ横を通り過ぎるC59 164は迫力がありました.

▲621列車,C59 164.小屋浦−坂.オート三輪が懐かしい.
▲621列車,C59 164.小屋浦−坂.目の前を通り過ぎるC59の迫力はすごかった.
 これでやっと朝のSLラッシュアワーが終わり,次の上り624列車まで小一時間休憩できます.今度は上り列車なので,順光になります.朝の上りSLは数が少ないので,ゆっくり場所を選んで撮影しました.

▲624列車.C62 16.坂−小屋浦.海の向こうの島は金輪島.
 同じ場所で,標準レンズを使ってカラー撮影もしました.海に突き出た半島のようなところは観音崎です.Googleの航空写真を見ると,今はこの手前の海が埋め立てられ,この景色はもう撮影できないようです.

 呉線にはC62の15号機,16号機,17号機と連番がいるのですね.朝のうちにこれら全部に会ったことになります.こんなどうでもいいことですが,鉄道ファンには,妙にこだわってしまう何かがあるのですね.さて,次は10時過ぎに通過する貨物676列車です.これはネガがないと思っていたらカラーだけで撮影していました.この列車にはまた後で出会うことになります.

▲左:624列車.C62 16.坂−小屋浦.半島は観音崎 / 右:676列車,D51 755.坂−小屋浦.背景の島は金輪島.
 かなり坂駅の方にまで移動してきたので,次の列車まで1時間近くあることもあり,ここらでUターンして小屋浦の方に戻ります.途中640D列車を試しに海側から撮影しました.今考えるとこの位置で上りの安芸を撮ればよかったと後悔しています.

▲640D列車.坂−小屋浦.
 列車番号の記録が怪しいモノクロのネガに残っていた貨物列車(下の写真)は,道路を左に見て走っていますので676列車の次の671列車だと思います.D51の引く貨物列車になると緊張がゆるむのか,記録もいい加減になっています(笑).

▲671列車,D51.小屋浦−坂.
 さて,いよいよ急行安芸の番になりました.どの場所でねらうか,考えすぎて結局変なところで撮ってしまうのです.今回も電化前の電柱や電線のいっぱいある,小屋浦を出てすぐのところで撮ってしまいました.ただ,D51を2両目に引き連れた重連構成になっていたのがラッキーといえばラッキーでした.

▲37列車,急行安芸.C62 37+D51.小屋浦−坂.
 さて,下りの安芸を撮影したら,次は上りの安芸になります.もう時刻はお昼過ぎ.あっという間に時間は経ってしまいました.ここで,場所を移動することにしました.この前の年の四国旅行のついでに寄った時に行った,安芸川尻−安登間です.小屋浦を12時過ぎに出る642Dで安芸川尻まで移動しました.

▲641D.安登−安芸川尻.
 安芸川尻から安登にかけては地理勘があったので,途中ディーゼルカーの641Dなどを眺めながら,迷わず上りの安芸が勾配に差しかかるところへ行きました.安芸が来るまではかなり時間があり,その前に,626レ,676レ,673レなどがここを通ります.

▲626列車.D51 7・・.安芸川尻−安登.
▲676列車.D51 755.安芸川尻−安登.小屋浦で見た貨物列車.移動で追い越した.
 安芸が通る前には荷物42列車が通ります.モノクロの方は,少し曇ってきたせいでやはりネオパンFの低感度がたたり,シャッター速度が稼げなく,流れた写真になってしまいました.

▲いずれも荷物42列車.C62 23.安芸川尻−安登.
 続いて上りの安芸がやってきました.まったく去年と同じアングルの写真です.一つ違うのは,電化が間近ということで,電柱や架線がもうほとんど完成していることです.ここは見通しがいいのですが,この電柱が邪魔になる場所です.

▲38列車,急行安芸.C62 37.安芸川尻−安登.電柱の間を蒸気を吐きながら登ってくる.
 安芸を撮り終わったので,今日はこれでおしまいにすることにしました.今日は,効率よく,出会うすべてのSL列車をカメラに収めることができました.ダイヤで見ると分かりますが,撮り漏らしはほとんどありません(単機回送が一部撮れていません).

 さて,安芸川尻16:30発の645D列車で,広島へ行き,広島ユースホステルに宿泊しました.明日はもう一度呉線を訪れ,糸崎機関区を少し見て,一気に北上します.